【コラム】助成金、活用しないともったいない?

企業の皆さま、助成金は活用されていますか?
助成金は、従業員を雇用している企業が、一定の要件を満たせば予算のある限りもらえるものです。

そしてなにより、助成金の原資は、企業の皆さまが納めている雇用保険料の“企業負担部分”です。
つまり、これまで助成金を受けたことがない企業は実にもったいない、とも言えます。

では、どのような助成金があるかというと、以下のようにたくさんあります・・・

①キャリアアップ助成金
②両立支援等助成金
③働き方改革推進支援助成金
④業務改善助成金
⑤65歳超雇用推進支援助成金   etc…

いずれも、企業側が実現したいと考える雇用環境に応じて利用できるものばかりです。

たとえば、①のキャリアアップ助成金であれば、6か月以上3年以内の有期雇用労働者を正社員に登用し、登用時に3%以上の賃上げを行えば、1人あたり57万円が受給できるものです(1年度1事業所20人まで)。

まずは、正社員ではなく契約社員などとして雇用し、働きぶりがよければ、正社員に登用するといったキャリアアップの仕組みを導入したい企業様には使いやすいおススメ助成金です。

また、生産性向上などにつながる設備投資計画があれば、③や④の助成金が有用です。
補助金と違い、採択率というものがないため、一定の要件をクリアしていけば予算の範囲内で受給できる点がメリットとして大きいです。
場合によっては、貨物車両やフォークリフト、パソコンも助成金の対象になることもあります。

ただ、上述のとおり、助成金の原資は労働者の雇用維持・向上を目的とする雇用保険です。
したがって、助成金を受給するためには、正社員登用制度や年次有給休暇制度の充実など、雇用環境の整備などを交換条件として行う必要があります。

たまに、助成金を得るためにたくさんの使われない設備投資を行っている企業様もお見かけします。

助成金を受給するのを最優先することで、入れなくてもよい制度を導入するなどは本末転倒でしょう。
「この制度を取り入れたいと思っていた」「助成金がもらえるなら渡りに船だ」と考えることなく、ただ単に何が何でも助成金をもらうという考えであれば、一貫性のないちぐはぐな雇用環境しか生み出しません。

助成金に“使われる”のではなく、助成金を“主体的に使っていく”ことで、労使ともにWin-Winとなる雇用環境を実現していくことを強くおススメします。

助成金に関するご相談は、愛知県労働局またはハローワークまで!

【ご参考リンク集】
愛知労働局「助成金のご案内」
ハローワーク「雇用保険・助成金のご案内」
厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金」

執筆:
アスパワー社労士事務所 代表 社労士 / 愛知県雇用労働相談センター相談員
川口 潤


愛知県雇用労働相談センターでは、弁護士&社労士へ無料で相談いただけます。

どんな小さなことでも、経営、人事、労務、労働などのこと、お気軽にご相談ください。
経験豊富な弁護士または社労士が、あなたのお悩みにご対応させていただきます。

無料相談は↓↓↓のボタンをクリック!

シェアお願いいたします!
目次