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14 育児・介護休業法

14 育児・介護休業法

 労働者の仕事と家庭との両立支援対策を進めるため、育児・介護休業法に沿った雇用管理がなされるよう、企業内の雇用環境の整備に努めましょう。
 なお、法改正により、平成29年1月1日から、上司・同僚からの職場における育児・介護休業の申出又は取得等に関するハラスメント防止対策の措置が事業主に義務付けられました。

- 育児・介護休業等制度の概要 -

育児休業

育児・介護休業法第5条・第9条の2】

・子が1歳に達するまで(両親がともに育児休業を取得する場合は1歳2か月に達するまでの最長1年間、保育所等に入所できない等の場合は子が最長2歳に達するまで)。
・子の出生後8週間以内に育児休業を終了した場合には再度の申出が可能。

介護休業

【育児・介護休業法第2条第4号・第11条】

・対象家族1人につき3回まで分割して通算93日まで。
・対象家族は、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫。

子の看護休暇

【育児・介護休業法第16条の2】

・小学校就学前までの子が1人であれば年5日、2人以上であれば年に10日まで。
・病気やけがをした子の看護を行うため又は子に予防接種または健康診断を受けさせるために取得できる。
・1日単位又は半日単位での取得が可能。

介護休暇

【育児・介護休業法第16条の5】

・対象家族が1人であれば年に5日まで、2人以上であれば年に10日まで。
・要介護状態にある対象家族の介護、その他の世話を行うために取得できる。
・1日単位又は半日単位での取得が可能。

育児のための所定労働時間短縮の措置

【育児・介護休業法第23条第1項】

・3歳に達するまでの子を養育する労働者に1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含む短時間勤務制度の措置を講ずる。

介護のための所定労働時間短縮等の措置

【育児・介護休業法第23条第3項】

・家族を介護する労働者に連続する3年以上の間に2回以上、次のいずれかの措置を講ずる。
短時間勤務制度、フレックスタイム制、時差出勤制度、労働者が利用する介護サービスの費用の助成等

育児のための所定外労働の制限

育児・介護休業法第16条の8】

・3歳に達するまでの子を養育する労働者は請求することにより1日の所定労働時間を超える労働を免除される。

介護のための所定外労働の制限

【育児・介護休業法第16条の9】

・要介護状態にある対象家族を介護する労働者は請求することにより1日の所定労働時間を超える労働を免除される。

育児・介護のための時間外労働の制限

【育児・介護休業法第17条・第18条】

・小学校就学前の子の養育又は家族介護のため請求した場合は、時間外労働を1ヶ月24時間、1年150時間を上限とすることができる。

育児・介護のための深夜業の制限

【育児・介護休業法第19条・第20条】

・小学校就学前の子の養育又は家族介護のため請求した場合は、深夜業(午後10時から午前5時まで)を免除される。

配置に対する配慮

【育児・介護休業法第26条】

・労働者の配置の変更で就業場所の変更を伴うものを行おうとする場合については、労働者の子の養育や家族の介護の状況に配慮しなければならない。

不利益取扱いの禁止

【育児・介護休業法第10条・第16条・第16条の4・第16条の7・第16条の10・第18条の2・第20条の2・第23条の2】

・育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限、所定労働時間の短縮措置等について、申出又は取得したこと等を理由とする解雇その他の不利益取扱いの禁止。

育児・介護休業等に関するハラスメント対策

【育児・介護休業法第25条】

・職場における育児・介護休業の申出又は取得等に関する言動により育児・介護休業者等の就業環境を害することがないよう防止措置を講じることを事業主に義務付けています。

紛争解決援助制度

【育児・介護休業法第52条の4・第52条の5】

・育児・介護休業の取得等による労使間の紛争について、労働局長による紛争解決の援助または調停委員による調停制度が利用できる。